覆面企画作家7を終えて

 僕は中学三年間と高校では二年間、女子の制服で学校に通いました。
 キモチワルイという言葉が恐ろしく、僕はひたすら美しくなることを目指しました。
 男子からの劣情も、女子からの嫉妬も、捻くれていた僕には快感で、『美しくなかったら生きている意味はない』と幼い僕は僕を追い詰めたのです。
 僕には、三好アキナの川本先生ように頼れる大人はいませんでした。
 父は無関心。母は知ったような口をきく。弟には変態と呼ばれ、それでも僕の「性」は僕の物でしかありませんでした。
 自らにかけた呪いを解く方法を僕は知りません。「自分を許さないでどうする」と言ってくれた人はいません。
 僕は僕のままで生きていきます。名前のない、僕という色で。



改めまして、こんばんは。佐倉愛斗です。
覆面作家企画7お疲れさまでした。
誰にも迷われることなくF02です。一人くらい迷ってもいいのにと口をとがらせて笑ってみます。
「自己紹介のつもりで書きました」と書いて本当に自己紹介小説を書く馬鹿者がこちらになります。ええ、脚色80%くらいです。

「光」と聞いて真っ先に光学のテキストを開きました。するとプリズムの図があったのです。
LGBTのことを「グラデーションの性」と虹をモチーフに表現することがあります。なら書いてみよう、というわけです。
しかし、虹色っても6色とか7色とか数えるじゃないか。ゲイだとかレズビアンだとかGIDだとか、そうやって名前をつけるじゃないか。
僕は厳密には性同一性障害とは違います。しかしトランスジェンダーではあります。この「名前のない」性を生きている人はたくさんいるのです。
そんな思いをこめて書いてみました。

僕は今日、今まで長く伸ばした髪を切りました。
アキナのように誰かによってではなく、自分の意思で。
この小説を書いたことで、僕は僕のことを許せたのかもしれません。

次回は隠れる気満々です。といっても今回初参加で探偵さんの素晴らしい技術を知ってしまったのできっと逃げ切ることは難しいでしょう。
たくさんの感想ありがとうございました。僕も感想書けたらよかったのに……これもまた次回のお楽しみですね。
それでは主催者様、探偵様、参加者様、本当にありがとうございました。

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